事の始まりは
VJA310W LEXUS LX600のECUチューンって出来ませんか?
と言う問い合わせ。
長期で預からせて頂き
最悪ECUぶっ壊れたらディーラーで新品に交換しますけど
それでも良いですか?
って言ったら
「さすがにそれは・・・」
ですよね。
っでLXを仕入れようとしたら、新車は注文できないし
登録車だと1800万ぐらいするんですね・・・。
ECUチューンのテストの為、1800万円はちょっと勿体ないので
VJA30W型のランドクルーザー300を仕入れましたが、思った程安くはなく
LX600買っても良かったんじゃ・・・見たいな。
ただ売れている分母としてはランクルの方が多いと思われ
ECUチューンを希望する分子はランクルのが多い・・・のかな?
制御的には同じで合って欲しいと希望的観測を持ちつつチャレンジするエんジンは
LX600と同じ3.5L V6ツインターボのV35A-FTS
ECUの筐体はGRヤリスと同じものですが、ピンの配列等はまるで違います。
恐る恐る通信ツールを接続し、まずはECU内の車台番号や入力されているデーターのID
そしてCVN等が読み込めるかをチェック。
これらは通信の始期段階でして、これが読めないと何も始まりません。
続いてはECU内のデーターが読めるのか?と言うテスト。
8Mバイト以上あるので、すべて読み込むためには何回かのエラーを経験しつつ
その都度、エンジンは掛かってくれるのかな~って不安になりながらも
なんとか全量の読み込みが終了。
ひとまずはECU内のデーターは読み込めたので
色んなツールを使いながらデーターの解析をしています。
データーの解析が出来ても
データーを読み書きする術がなければ実際のECUチューンは出来ませんし
データーの読み書きをするツールだけを持っていても
データーの解析が出来なければ
人が作ったデーターを買うか貰うかパクって書き込むしか方法がありません。
両方出来てのECUチューンです。
ただただデーターをインストールするだけの方々が
最近なにやら幅を利かせようとしているみたいですので
ユーザーも賢くならないといけませんね。
あなたがECUチューンを依頼しようとしている その人は
ECUデーターの中身をよく理解できている人ですか・・・?
それともただの泥棒・・・?
話しが少し逸れましたが、VJA300W ランドクルーザー300のECUチューンが始まりましたので
VJA310W LEXUS LX600オーナーの皆さんも含め、ご期待ください。
昨日のブログで取り上げた
BNR34 GT-Rの燃料残量メーター表示の件・・・。
燃料ポンプを稼働させ、燃料レギュレータ付近から
ガソリンを2Lずつ抜いて、燃料タンク内のセンダゲージが出力する数値を
都度記録しながらキャリブレーション。
燃料が出なくなるまで抜いても公称値の65Lとは差が大きかったので
燃料ポンプを固定するブラケットと
固定される側のプラスチックのステーを診て見ると
位置関係がおかしくてポンプのストレーナーがタンク底部に達していないのを発見。
頼むわ、日産・・・。
ちゃんと底まで吸える様にしたら数リットルのガソリンが吐出出来ました・・・。
燃料ポンプを正しく設置し直したら、今度は2Lずつガソリンを入れて行きます。
新人の井上君、頑張ってます!
抜いた時との差を診ながら燃料が入る側のセンダユニットの出力特性を把握し
キャリブレーションテーブルを修正して行きます。
途中途中で
燃料ポンプも稼働させる為、専用の電源ユニットから12Vを供給し
リターンパイプから戻って来るガソリンを再現させます。
その際のセンダゲージ内フロートの上下から来る出力値の変動も見ながら
公称値65Lの燃料を出して入れての作業が
すべて終了。
フロートが一番上に上がってからも10Lは燃料が入るので
その辺りの減衰特性をキャリブレーションテーブルで調整したら
ようやく燃料残量メーターの正確性を担保した設定の完了です。
結構大変なんですよ・・・ストリートカーへのレーシングマルチモニターの設置。
サーキット専用車であれば
燃料タンクは安全タンクを使ってセンダユニットの出力特性も決まってます。
っがストリートカーで純正の燃料タンクに設置されたセンダユニットって
特に日産は特性が途中で変化する出力値になります。
満タンと空っケツで出力値を見たら、後は比例演算で線間補正!
みたいな事だけで設定完了とすると
実際のガソリン残量とは全く異なる数値をオーナーに読ませる事になります。
ここまでやったとしても走行中のガソリンの揺れでフロートが動いたりすると
燃料の残量表示は前後する事になるので、表示減衰を極力長く設定する必要があります。
故に燃料残量メーターはあくまでそれなりに正確な表示って言う感じにはなりますが
ユーザーからしたら当たり前の事も、何度も何度もテストして
数値的なエビデンスを得た上で設定したキャリブレーション値で動かしてます。
ここまでしてマルチメーター内の燃料残量表示を設定するお店、そこまで多くないと思います。笑
さて本日のnoteは過去に取り扱っていた
REWITECと言う添加剤を取り扱わなくなった理由について説明しています。