R35 GT-R GR6ミッション クラッチクリアランス調整

社内研修も兼ねて始まった

GR6ミッションの各種対策施工。

 

一般的にアッパープログラムと言われることの多い、今回の作業ですが

どこでアッパーとロアを分けるかと言うと、この線だと思います。笑

 

油圧ユニットやアテーサユニット、クラッチパックは

アッパー側に位置します。

 

メインシャフトのCクリップは

ロア側に位置しますが、アッパー側を取り外す事が出来るればアプローチ可能です。

 

ソレノイドバルブユニットも

位置的にはロア側に装着されていますが、単品で取り外す事が出来るので

アッパープログラム時に清掃や対策クリップを入れることが出来ます。

 

大変なのは

シンクロや各ギヤが逝ってしまった時で

これらを外すにはロア側をバラバラにしないといけませんし

さらには各ギヤを組み込む為の専用のジグが必要になります。

当然ですがそれらのジグは日産や日産部品からは買えません。

基本的にこのミッション、非分解扱いなので

日産的にはこんな画像はあってはならない物なんです。笑

 

さて今回は

クラッチパックの分解風景の紹介です。

これも専用のジグを使って分解し、クリアランス過多になっている場合は

専用のシムを使ってクリアランスを詰めて行きます。

 

初期型でよく破れていたクラッチオイルシールってのは

この部分です。

 

材質的な問題がどうのこうのと言われている時もありましたが

シールが破れているほとんどの車両はクラッチのクリアランスが多すぎる事が多いです。

クラッチシールの許容範囲を超えるストロークで動いた際に

シールの先端が引っ掛かって破れるんでしょうね。

クリアランスをきちんと詰めたクラッチパックで

シールが破れたクルマを、自分は見た事はありません。

 

今回もキッチリと許容範囲のなかにクリアランスを収めて

(と言っても整備書に記載されている訳ではないのでね。)

クラッチパックを組み上げました。

 

これらの部品をすべて再組付けしてGR6ミッションASSYが組み上げられ

今度は車載作業に移行して行きます。