ピンクいS15 シルビア 慣らし運転からのVpro3.4セッティング!

今週、日曜のブログで慣らし運転の様子を

動画で紹介した

ピンクいS15 シルビア。

色々、訳あって当店でセッティングする事になったのですが

入庫時のVproには

パスワードが掛かっていて、どう言う基本設定なのかは見れません。

 

ハード側を確認して、どんな制御になっているのかを見極めないといけないのですが

Vproなのにエアフロ有ります。

まあ、予算の関係で撤去しない事は良くあります・・・。

ただ、どこを探しても

吸気温度センサーが

見当たらないんです。

 

HKSの圧力センサーは、ここに居ますが

サージタンクにも吸気温度センサーを追加した形跡はありません。

 

S15とか、もともと吸気温度センサーなんて付いて無いし~。

って思う人も居ると思いますが、それは純正制御がエアフロだから。

エアフロ制御でもRB26なら過給後の吸気温、見張ってますよ。

 

サージタンクの圧力から、仮想で流入空気量を予測するDジェトロでは

吸気温度の変化による補正を入れないと、空気中の酸素密度の違いがもろに出ます。

 

って言う、ちょっとだけ突っ込んだ話をする前に・・・

圧力センサーの配線の通し方が、素人でもこれはヤラんだろ。と言う方法・・・。

 

配線を引き抜くと

まあ、そうなるわな。苦笑

 

吸気温度センサーと圧力センサー共用の配線の中古があったので

吸気温度センサーを追加して、グロメットに切れ目を入れて室内へ。

本来はグロメットの先端のシールを剥がして、グロメット内に通したいところですが

今回の作業はもともと請け負うつもりはなかった部分ですので

簡易的に防水のシール処理をしておきました。

 

エンジンルーム側からNVCSやISCVを確認すると

抵抗値が?だったり

イニシャルのスクリューがこれでもかっ!ってぐらい緩めてあったりして

NVCS制御して無い?アイドルコントロールもしてない?疑惑全開。

 

ECU格納場所を開けて見てみると

純正ECUおらんし!

(大嫌いなエレクトロタップはおるけど・・・)

 

Vpro3.4の

スタンドアローンなんですね。

Linkでは良くある仕様ですが、Vproでは珍しいですね。

この技術を守りたいがための、パスワードだったのかな?

にしても、繋がってない配線、結構目立ちます・・・。

 

スタンドアローンと言う事が分かれば、それなりに方向性が決まったので

机上でデーターを造って

書き込み!

入庫時のデーター、さようなら~。

 

っで、無効噴射や各種スイッチ設定をして、エンジンスタート・・・出来ない。

Vproのログを見てみると

回転信号がずーと0rpm・・・。

これクランクセンサーに電源来とらんちゃう?

ECCSリレーを触るとIG-ONでカチっとは言う物の

クラセンやダイレクトイグニッションに電源を送ってない。

 

このタイミングでリレーが逝った?

そんなはずは無いだろうと、リレー単体のチェック

11Vの入力でも導通出てます。リレーは逝ってません。

 

やっぱり制御側の問題だよな~と、ECCSリレーの配線を辿って行くと

ACリレーの配線と一緒にVproの とある PINに接続されてます。

 

これ、裏コマンドでIG-ON時にグランドする回路。

って事はパワーライター店の仕事?

まあ、いいや。

 

キーオンスイッチの設定を変更して

エンジン始動!出来たけど、タコメーター動かん。

あっスタンドアローンだから回転出力しないかんかった。

Vpro側には回転信号は入っているので、エンジンは掛かってます。

 

これでようやくセッティングの前準備が完成!

他人が造った回路やシステムの手直しはやりたくない。

最初から新規で作った方が絶対に楽だし、早い。

 

ここからは、通常のセッティング

と思ったら、NVCS 動いとらんかったみたいで、低速トルクがダダ下がり。

回路組みなおして、作動条件を適正化したら水色のラインに!

 

NVSCが死んでると

ブーストの立ち上がりもココまで違います。

 

っで、今度こそセッティング!!

ブースト1.4K→1.2K

ブースト1.2K→1.05Kの2つの設定で

447PSトルク58.9Kと420PSトルク55.1K

T518Zタービンなら こんな感じかと。

 

おまけ

点火時期確認に使う点火タイミングライト。

自分は

INNNOVA製を使ってます。

 

形だけ真似したパクリ物がネットでは安価に売られてますが

ダイレクトイグニッションに対応していないので、こんな感じでクランプすると

正確な点火時期が読めません。

保護チューブを切開して、点火信号だけをクランプしないといけません。

安物には安物である理由があります。

 

作業も同じだと思います。

安い工賃には安い理由があります。