先日、スピードリミッターを解除した
R35 GT-R MY2020モデルが、早くもダイナパックに載せられています。
MY2020モデルはMY2018とはタービンが異なり
より低回転からトルクが出るとアナウンスされました。
乗った感じは、低速トルクが増えたと言うよりも4000rpm以降で一気に吹け上がる様な感じで
どちらかと言うと高回転よりになった!?なんて感想を持っていたのですが
自分は違いの判らない男です。
人の体感なんて当てにならない物なので、シャシダイでパワー測るのが一番性格です。
モデルとしては
藤壺製のノーマルチタンマフラー&バイパスバルブの付いたNot NISMO車両です。
まずはスピードリミッターだけカットしたデーターで4速でのパワーチェック!
補正係数関係なく、軸出力そのものの表示がこんな感じです。
上側のグラフが今回のMY2020モデル
下側のグラフがMY2007モデルで、当店の初代R35デモカーのノーマル時です。
確か、マフラーだけはAPEXのN1マフラーに替えてパワーチェックしていたと思います。
グラフはダイナパックが受けっとた軸トルクと軸パワーがそのまま表示されています。
トルクは単純に測定ギヤの4速とファイナルを掛けた
ギヤレシオ4.618で割って上げれば見慣れた数字になると思います。
やはり軸出力はR35と言ってもカタログ馬力には届いていません。
カタログ値はベンチでのエンジン単体の出力と言う事なので
エンジンからハブまでの間でロスがあると言う事ですね。
逆算すると、やはり15%ほど落ちているので
係数を1.15倍にしてTCF1.15表示にすると
MY2020モデル573ps MY2007モデル514psと言う比較になりました。
それにしても、低速からガツンとトルクが出ていて
3200~5000rpmぐらいまではいい感じのトルクが続くんですね。
冒頭に述べた自分の感想は、まったく外れてました・・・。
パワーグラフも非常にきれいで、MY2007に比べると
トルク変動やパワーの横ばいが無く、きれいに7000rpmまで回っています。
さすが13年かけて煮詰めただけはありますね。
ある意味完成形のパワーグラフだと思います。
・・・ただ、もうちょっとだけ、トルクが伸びると・・・
なんて考えてしまうのが、チューナーの性です。
吸排気等を一切変更しなくても大丈夫な
いわゆるStep1データーを作製して見ようと言う事になり
ECUセッティングを開始しました。
皆さんご存知の通り、R35のVR38エンジンには
通称570ccと呼ばれるインジェクターが付いています。
このインジェクターを交換せずに、MAXで使い切るデーターと思って頂ければ良いと思います。
試作データーでのパワーチェック
トルクは良い感じで伸びましたが、パワーがギリギリ600psに届きません・・・。
試作No1のデーターとLogを見ながら、どこが詰めれるかを考えて造ったECUデーターにて
606ps トルク83.0kを発揮!
Logを見てみるとインジェクター噴射率98%でエアフロは4.98V
それぞれの制御機器をほぼ使い切っている感じで、これ以上はパーツの大容量化が必要になります。
しかし、キャタライザーはもちろんマフラーやエアクリーナーさえも全くのノーマル品で
ECUチューンだけで600psを超えてくる辺りは、さすがとしか言いようがありません。
これにて、R35 MY2020のStep1データー完成です。
ノーマルの制御系をフルに使い切る仕様ですので、交換が必要なパーツはなにもありません。
ECUだけで600psオーバーが可能なECUチューンは
ECUを外して送ってくだされば、通販でも対応出来ると思います。
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