メルセデスベンツ B180 DCTオイル交換!

VWはDSG

AUDIはSトロニック

メルセデスベンツはDCT?

 

いわゆるデュアルクラッチシステムを搭載し

片側のクラッチが繋がっている時に、もう片方は常に待機状態にいる事で

変速信号が入った瞬間に変速が出来るミッションの事だと思いますが

各メーカー、言い方が違います。

 

これとは別のシステムとしてSUZUKIのAGSがあり

クラッチは1つしかなく、そのクラッチをアクチュエーターが必死こいて動かすので

デュアルクラッチに比べると変速がすこぶる遅いです。

はっきり言うと乗り味もパッとしません。

 

っで、先日のブログでもすこしだけ触れさせて頂いた

メルセデスベンツB180のDCTオイル交換。

残念ながらトルクコンバーター式オートマチックトランスミッションではないので

トルコン太郎による圧送交換の対応外です。

 

DCTオイルを交換するには、正規の方法でオイルを抜き

正規の方法でオイルを入れ、正しい方法でレベルを合わせないといけませんが

出来ればDCTオイルパンを取り外し、オイルパン底部の掃除と

ストレーナーの交換はした方が良いと思います。

右側が外したストレーナーで左が新品ですが

ストレーナー内部のフィルターの色がまるで違います。

DCTにオイルを圧送する際、このストレーナーから吸い上げて行きますが

フィルターの役目も兼ねているので、汚れはここに蓄積されて行きます。

 

折角DCTオイルを交換しても

この汚いストレーナーを通ってユニットに供給されると思うと・・・。

単純に気持ち悪いですよね。

 

さらにオイルパンの底部にスラッジが堆積していると

DCTオイルを注入する際、新油の切削能力によりスラッジが底部よりこそぎ落とされ

それがオイルパン内部で舞ってしまい・・・。

考えただけでも、ぞっとしますね。

オイルパン内部には、こんな感じの精密バルブユニットが存在し

微量なスラッジが入り込んだだけでも、ソレノイドロックします。

 

たかがDCTオイル交換、されどDCTオイル交換

ディーラー等がDCTオイル交換をしたがらない理由がなんとなく分かりますね。

 

ストレーナーを新品に交換し、新品のガスケットを介して

清掃したオイルパンを装着したら、まずは規定量のDCTフルードを注入して暖気させます。

 

DCTオイルの油温を規定値まで上げたらレベルを調整します。

多すぎてもキャビテーションを誘発しますし、少なければエア噛みします。

あくまで規定量に合わせないといけません。

言ってしまえば、ただのオイル交換ですが、求められるスキルは結構高めです。

 

今回はMOTYSのM350を使って

低粘度フルードに対応させました。

 

もともとトラブルが出ていた車両ではありませんでしたが

DCTフルード交換後はより滑らかな加速フィーリングになり

もちろんトラブルは皆無です!

 

10年前にBMWが、オイル無交換を推奨して散々な結果に終わりましたが

今でもDCTオイル等は無交換信仰が浸透しています。

通常のATF交換等に比べるとはるかに高額ですが

長く乗るためには早い段階でのDCTオイルの交換は必須だと思います。

 

今回、ストレーナー等を新品に交換して、DCTフルードの総交換で9万円弱でした。

VWやAUDIのDSGオイル交換よりさらに高額ですが、やるだけの価値はあると思います。