86&BRZオーナーの間では、最近持ちきりの話題となっている
「バルブスプリング交換のリコールを作業してもらったら
なんかアイドリングで車体が震えるようになった。」
とか
「なんとなくパワーが無くなったように思える。」
等々の
例の大規模リコール作業後の不具合の訴え。
当店のお客さんの中にもこの症状に悩むオーナーがいらっしゃったので
実際に乗って見ると、アイドリングでの体に伝わる振動や
低負荷域での微妙なパワーダウン等体感できる症状がいくつかありました。
基本的にディーラーでのリコール作業後に生じた症状なので
まずはディーラーにこの症状を訴えた方が良いと思います。と伝え
実際に作業したディーラーに行ったようなのですが
結論から言うと
「バルブスプリングを強化品に変えたので低負荷域のレスポンスは落ちます。
学習値がリセットされるので、再学習されるまでは多少ギクシャクします。
これぐらいの振動であれば、特に問題ないかと・・・」
との診断結果
一応、診断機を繋いで色々とテストをしてくれた様ですが
これと言った原因を見つけられず、
「こんなもんじゃないでしょうか？」
と言う事で、車両を返却されたようです。
どうしても納得できないオーナーは
「実費を支払うので、エンジンを開けて確認して欲しい！」
と言う事になり
車両から
エンジンを降ろし
エンジンスタンドに載せて
フロントカバーを取り外し、まずは初歩の初歩
カムタイミングを確認すると・・・
残念ながら右バンクのEX側カムタイミングがずれてました・・・。
まずは
フロントカバー取り外し時の正面からの画像。
右バンク、左バンクにはそれぞれタイミングを合わせる為の
クランク側ブラックプレートとカム側ピンクプレートがあります。
ブラックプレートはこんな感じです。
クランクスプロケッとには
こんな感じの合いマークがあり、このマークの位置にブラックプレートのチェーンを掛けます。
今回はエンジンがすでに回転しているため、この合いマークとプレートの差を数えて
カム側も同じ差になっているかを診たのですが
左バンクEXカムタイミングOK
左バンクINカムタイミングOK
右バンクINカムタイミングOK
右バンクEXカムタイミングNG・・・でした。
入庫時にはメタル不良時とよく似たのタンタン音も出ており
恐らく高回転高負荷時EX側バルタイが遅角した際
元々遅れていたEXバルタイと相まって
バルブとピストンの若干のタッチがあったのかも知れません。
さて、この修理、今後どのように進めればよい物か・・・。
